イソフラボンには腸内細菌がカギ

大豆に含まれる「大豆イソフラボン」は美容・健康に良い、ダイエット効果もある…など素晴らしい成分として知られています。 しかし大豆イソフラボンの効果を最大限得られる人とそうでない人がいます。

それは体内の腸内細菌が鍵を握っていると言われています。 そこで今回は、腸内細菌に注目し、大豆イソフラボンの効果を最大限得るための秘密に迫ります。

大豆イソフラボンとエクオール

大豆イソフラボンには、働きの違いによってゲニステイン、ダイゼイン、グリシテインの3種類に分けられます。 この中で最も吸収されやすいのはダイゼインですが、さらに吸収が良く最も効果を得られるのがスーパーイソフラボンである「エクオール」です。

エクオールとは

エクオールとは、大豆イソフラボンが「エストロゲン」に似た働きをするもととなる成分です。 このエストロゲンとは女性ホルモンの一種で、美肌効果、更年期障害や子宮がんといった女性特有の病気の予防などあらゆる効果をもたらします。

エクオールを作るためには…

エクオールの生成能力には個人差があります。 その鍵となるのが腸内環境です。

大腸には様々な腸内細菌があり、日々の生活や運動量、大豆の摂取量によって人それぞれ腸内環境が異なります。 そして大豆イソフラボンからエクオールを生成するためには「エクオール産生菌」という腸内細菌がいるかどうかが鍵となります。 この「エクオール産生菌」の量によって、エクオールを生成しやすい人とそうでない人が分かれます。

腸内環境を改善するためには

ここで腸内環境を改善し、腸内細菌を増やすためのポイントを2点ご紹介します。

食生活を見直す

エクオール産生菌を増やすためには、まずは体内に大豆イソフラボンを取り入れることが大切です。 そのため大豆の摂取量を増やしましょう。

日本人は和食文化のため他国よりは摂取していると言われていますが、特に50代以下の若い世代・子どもは大豆の摂取量が少なくなっています。 意識的に食事の中に大豆製品を取り入れ、接触的に摂取しましょう。

また大豆だけではなく、他の食品とのバランスを考えたり、腸内細菌のえさとなる食物繊維を取り入れたりすることで腸内環境が良くなります。 腸内環境はすぐに改善できるわけではありませんので、毎日継続的にコツコツ積み重ねることが重要です。

普段の生活を見直す

腸内環境を整えるには、栄養バランスだけでは足りません。 日々の生活、特に十分な睡眠量、運動などの生活習慣を改善することで、エクオール産生菌が増えていくという研究結果があります。

まとめ

今回は大豆イソフラボンの効果を引き出すカギとなる腸内細菌について、エクオールの秘密や腸内環境の改善方法に触れながらご説明しました。

腸内環境の改善は、大豆イソフラボンの効果だけでなく健康的な身体づくり、病気の予防など様々な効果をもたらします。 ぜひ日々の生活習慣、食生活を見直し、腸内細菌を生成できるよう腸内環境を改善していきましょう。